Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ささめゆき
細雪
谷崎 潤一郎
Lisez 細雪 (ささめゆき) de 谷崎 潤一郎 (たにざきじゅんいちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 226 715 caractères · 431 écrans
と、井谷はいくらか自分自身の鬱憤を丹生夫人に托して洩らす気味もあって、相当手厳しい口吻であったが、何と云われても幸子は返す言葉もなかった。それでも井谷は男のような気象であるから云うだけ云うと胸がすうっとしたらしく、あとはさらりと打ち解けて世間話をし、幸子が萎げているのを見ると、そんなに悲観なさらないでもよい、丹生夫人は兎に角、私は今後もお世話するつもりでおりますなどと云ってくれたが、なお余談として例の眼の縁が話題に出、橋寺氏は雪子お嬢さんに前後三回会っているのに、お顔のあれには全然気が付かなかったらしい、ただ娘さんが、あの人の顔にはシミがあると、帰って来てからお父さんに云ったので、へえ、そうかね、僕はちっとも知らなかったと、橋寺氏は云ったそうである、と、そんな話をして、だからあのシミだって御心配なさる程のことはない、少しも問題にならない場合もあるのですから、と云ってくれたりした。
この、前の日に神戸の元町でも橋寺を怒らしたと云う事実、―――幸子はこのことは遂に貞之助に云わないでしまった。云ったところで仕様のないことだし、言えば尚更雪子に対する夫の感情を悪くする恐れがあったからであるが、貞之助は貞之助で、妻には云わずに、自分の一存でその後橋寺に手紙を書いた。