Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぬいこ
縫子
宮本 百合子
Lisez 縫子 (ぬいこ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 962 caractères · 20 écrans
力が萎えて体がしゃんと立たない。大儀に寝がえりを打つ時など涙が眼尻から冷たく流れ落ちた。
朝、六時半に登美が目を醒した。彼女は、
「姉さん」
と、隣りに並んで眠っている縫子を起した。
「もう時間だわよ」
縫子はひどく充血した眼を開いて陰気に寝たまま、着換えしている妹を眺めていた。
「火起してるから早く起きて頂戴」
登美は私立女学校の三年生であった。彼女が火を起し、お釜までかけたのに姉はまだ起きてこない。その部屋に学用品をのせた机もあるし、登美は、
「どうしたのよう姉さん」
とふくれ声を出して催促しながら障子をあけた。また枕についたまま縫子は憤ってでもいるように妹を凝っと見、やがてあっち向になるなり夜具を引きかぶってしまった。
「――――」
ちょっと呆気にとられた登美は、合点が行くと、
「仕様がないわね」
と大人らしく呟いた。
「姉さん、起きないの? 起きないんなら母さんに起きて貰わなくちゃ駄目じゃないの」
姉がうんともすんとも云わないのを見て、登美は隣室へ襖越しに叫んだ。
「母さん、起きて頂戴な。姉さん起きないんですって今朝は――」
「おやおやそれは大変だ。――もう御飯かけましたか」