Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ろうふうふ
老夫婦
黒島 伝治
Lisez 老夫婦 (ろうふうふ) de 黒島 伝治 (くろしまでんじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 957 caractères · 27 écrans
老人や子供達にはケンケンして不親切であったが、清三に金を送りに行った時だけは、何故か為吉にも割合親切だった。
両人は、それぞれ田舎から持って来た手提げ籠を膝の上にのせていた。
「そりゃ、下へ置いとけゃえい。」
自動車に乗ると清三は両親にそう云った。しかし、彼等は、下に置くと盗まれるものゝように手離さなかった。
「わたし持ちますわ。」嫁はそれを見て手を出した。
「いゝえ、大事ござんせん。」おしかは殊更叮寧な言葉を使った。
「おくたびれでしょう。わたし持ちます。」
「いゝえ、大事ござんせん。」おしかは固くなって手籠を離さなかった。為吉はどういう言葉を使っていゝのか迷っていた。
やがて郊外の家についた。新しい二階建だった。電燈が室内に光っていた。田舎の取り散らしたヤチのない家とは全く様子が異っていた。おしかはつぎのあたった足袋をどこへぬいで置いていゝか迷った。
「あの神戸で頼んだ行李は盗まれやせんのじゃろうかな?」お茶を一杯のんでから、おしかは清三に訊ねた。
清三は妻を省みて苦笑していたが、
「お前、そんなに心配しなくってもいゝよ!」と苦々しく云った。
「荷物は、おばあさん、持ってきてくれますわ。