Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はだいろのつき
肌色の月
久生 十蘭
Lisez 肌色の月 (はだいろのつき) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 50 706 caractères · 101 écrans
「そうだろうと思った。水になじむ身体か、そうでないか、ひと眼でわかる……それで、あそこに乾してある服や下着は、君のものなんだね?」
「ええ、そう。みっともないものを掛けならべて、おはずかしいわ」
「昨日雨に濡れた? 丸山さんの話では、ほんの通り雨だったということだが、下着まで濡れるというのは……」
「雨のせいでなくて、靄のかかった湖の岸を歩いているうちに、朽木の根につまずいて、湖へはまりこんだというわけ」
「靄がかかっていた?……すると、朝の四時ごろのことでしょうが、そんなに早く、なにをしに湖水のそばへ行った?」
自殺するために、湖心へ漕ぎだすボートを探していた、といっても、通じるような話ではない。こんな連中に意想の中のことまでうち明ける気持はなかった。
「散歩よ……あたしたち、どうせ、気まぐれなのよ」
「それに、君の絵はユニークなものらしい。筆を使わずに、指で絵具を塗る指頭画というのがあるそうだが、君のはその流儀なんだね?」
指頭画……聞いたこともない。
「あたしの絵はそんなむずかしいもんじゃないのよ」
捜査一課の秀才はメモを取っている刑事に命令した。
「そこの絵具箱を、こっちへ……ついでに、シュミーズと運動靴を……」