Classiques japonais avec furigana
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はいたい
胚胎
宮本 百合子
Lisez 胚胎 (はいたい) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 27 077 caractères · 55 écrans
神様、もう木になれまするか。
死にそうな哀な小鳥はきくと、悪魔は大声あげて笑いながら、
いずれそのうちにはなるじゃろう
木の芽生えの肥料に――
と申いた時小鳥は枝からころげ落ちて地面にポッカリあいて居った悪魔の穴の中にころげ込んでしまったと申す事じゃ。
長う話した事じゃ、欠伸は出なんだかな。
法 面白うお聞申いたから出ませぬじゃ。順礼に参った老人にきいた話でござるがかなり面白い事じゃ程に御きかせ致さいでは叶わぬのじゃ。
何でも南の国での事じゃったと申して居りまいたがの、
天井には黄金をはりつめて床には香り高い木を張った家に住む事の出来るほど富んだ人が居りまいたそうでの。
その国の景の良い処と云う処へは必ずその住居をつとめてでも建て居りまいたそうでの、
国々の宝をつめた倉は数えきれぬほど立って、月が満ちれば銀色に輝き月が消えれば黒くなると云う石も、人々の神から授けられた運勢を見る鏡もその中にあったと申す事じゃ。
したが分にかって富む人の情ない持前で貧しいものにようめぐみもせいで只宝の数の増して行くのばかりをたのしんで居りまいた。
或日一人の美くしい乙女が一つの小石を持って参って春は紫に夏はみどりに秋は黄金色に冬が参れば銀色に輝くと申しのこいてその石を置いて去んでしもうた。