Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

のうのなかのれいじん

脳の中の麗人

海野 十三

Lisez 脳の中の麗人 (のうのなかのれいじん) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 13 774 caractères · 28 écrans

Aozora Bunko

禁断の女

ひとりになった宮川は、あらためて戦慄の復習をやった。

なんというおそろしい男だろう。

一旦自分の脳を売っておきながら、その金で相場をやって、儲かればその金で、自分の脳を買い戻そうというのだった。

買い戻すといっても、彼の脳は、いまはちゃんと他人の脳室に入っているのである。いくら金を積んでも、いやだといったら、彼矢部は一体どうするつもりだろうか。

暴力か? あの権幕では、腕ずくで、持ってゆくかもしれない。暴力ならば、たとえ金がなくても実行ができるのだ。

(これはたいへんなことになった!)

と、宮川はぶるぶるとふるえた。

彼は、もう立ってもいてもいられなかった。そこで街をとおりかかるタクシーを呼びとめると、助けを乞うために、黒木博士の病院にとかけつけた。

「なあんだ、そのことですか。別に心配することはないですよ」

博士は、すこぶる落付いたものであった。

「ねえ、宮川さん。こういうことを考えたらいいではありませんか。たとえ矢部という男が百万の金を儂の前に積んだとしても、儂が手術を断れば、それでどうにも仕方がないではないですか」

「それは本当ですか、博士」