Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
じじょでん
自叙伝
大杉 栄
Lisez 自叙伝 (じじょでん) de 大杉 栄 (おおすぎさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 115 021 caractères · 230 écrans
がうるさくて堪らなかった。が、それを拒絶すれば事がますますうるさくなるのだし、仕方がないから、ただ「うん、うん」とばかりいい加減な返事をして置いた。
三
「私、平塚さんのところまで行きたいわ。」
いよいよ出かける日の前日になって、ふいと伊藤が言いだした。らいちょうは、その頃、奥村君と一緒に茅ヶ崎にいた。
伊藤はその家を出る時すでにあらゆる友人から棄てられる覚悟でいた。しかし、長年の友情を自分から棄てることもできなかったものと見えて、その家を出た日に野上弥生子君を訪い、そしてらいちょうにはハガキを出した。が、その後この二人の友人が悪罵に等しい批評を彼女の行為の上に加えているのを見て、彼女もまったくその友情を棄てていたようだった。けれどもまた、長い間の親しい友人に背くということはさびしい。彼女はよく彼女等との古い友情をなつかしんでいた。
「よかろう。それじゃ茅ヶ崎まで一緒に行って、葉山に一晩泊って帰るか。」
僕は彼女の心の中を推しはかって言った。しかし、らいちょうの家では、僕等はひる飯を御馳走になって二、三時間話していたが、お互いに腹の中で思っている問題にはちっとも触れずに終った。