Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとにんげんのはなし
花と人間の話
小川 未明
Lisez 花と人間の話 (はなとにんげんのはなし) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 3 756 caractères · 8 écrans
その後で、おばあさんは、おじいさんに向かって、
「三円のお金をこの店でもうけるのはたいへんなことだ。お売りなさればよかったのに。」といいました。
「私の丹精を考えてみるがいい。いくら金になったって、この常夏は、売れるものではない。」と、おじいさんは、頭を振って答えました。
金持ちは、よほど、その花が気にいったものとみえます。また、四、五日するとやってきました。
「どうか、この常夏を売ってくださらぬか。五円さしあげますから。」といいました。
おばあさんは、こんなことが、またとあるものではない。売ったほうがいいと、そばでおじいさんに、小さな声ですすめました。おじいさんは、なるほど、考えてみれば、この店で、それだけの金をもうけるのは、たいへんなことだと考えたから、つい、その金持ちに、常夏を売ってしまいました。
金持ちは、喜んで、常夏を抱えて家へ帰りました。その後で、おじいさんは、大事な子供を奪われたように、がっかりしました。もはやさびしい家のうちを、どこを探ねても、真紅ないきいきとした、花の影は見られなかったのです。おじいさんは、また、前のたよりない、さびしい生活に帰ってしまいました。