Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
二男坊は大学を出たということだったが、マンは、高慢ちきで、鼻眼鏡をかけたこの男を好かなかった。いく度、強硬に督促されても、拒絶した。すると、盆踊りの夜、この男から、寺の裏の杉林にひきこまれ、おさえつけられたのである。青白い顔なのに、恐しい力だった。すんでのところに、提灯をつけて、誰かが通りかかり、あやうく難をのがれることができた。
家に帰って、このことを父に報告すると、善助は、「馬鹿たれが。そんなことはこれからもある。よう覚えとけ」と、女の護身法を教えてくれた。
専売局の「鬼」に組みしかれたマンの頭に、ぱっと、そのときの父の言葉が浮かんだ。マンは、もう夢中だった。しかし、声は立てなかった。歯を食いしばり、眼だけを怒りに燃やした。男の股間にさしこまれたマンの右手に、あるかぎりの力がこめられた。異様な叫び声を発した男の顔色が、スウッと大根葉色に変った。はげしい痙攣をおこすと、「鬼」はぐったりとなって、そこへ倒れた。
マンは、はね起きた。飛びすざった。顔が熱く火照り、動悸がはげしく打つ。肩で大きく息をしながら、見ると、暗い土間に、松の大木をころがしたように、男は横たわっている。