Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

他の乗客の迷惑などは、おかまいなし、どこかの料亭の大広間で、宴会でもしているつもりらしい。二十人近い同勢のほとんどが、相当に酔いを発していて、特に、永田杢次の酔態が目立ちはしなかった。げらげらと、間断なく笑う。

金五郎が、眼をそばだてたのは、親分たちの半数以上に、一人ずつ、女のくっついていることである。いずれも、馴染らしく、メカケか、芸者か、娼妓か、女給か――細君らしい者は一人もいない。

「なんじゃい、永田の大黒は、独り者かい? そんな野暮人でもなさそうな顔しちょるが、ほれ、こいつででも、間に合わせちょけ」

そんなことをいって、カフェの女給らしい女を、金五郎へ、どんと押しつける親分もあった。

列車は、ゴウと音を立てて、長い鉄橋をわたった。金五郎は、雨に煙るひろびろとした川面を眺めながら、呟いた。

(遠賀川、……川筋……)

石炭が、この遠賀川を、川舟によって積み出されたことに起因して、いつか、川筋気質というものが発生した。それは、吉田磯吉をはじめとする仁侠の風となって、北九州の地を掩うている。親分といわれる者はもとより、石炭仲仕でさえ、普通の労働者とは異って、博徒、やくざ、遊侠の気風を帯びていた。