Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
だ」――それは、玉井一家の動かすべからざる確信であった。
扉が開いた。
「ドテラ婆」が、入って来た。てらてらと艶のある浅黒い顔全体に、妙におどおどした、ひどく当惑したいろが漂っている。相かわらずの大丸髷、夏でも脱いだことのない綿入れのチャンチャンコ。そして、女角力のような肥った身体を、すりよせるような、警戒心に溢れた歩みで、金五郎の枕元に運んだ。
その後から、ぞろぞろと、四五人の子分たちがつづいて入った。廊下にも、七八人、ひしめいている様子である。
こちらは、松本重雄、「ノロ甚」、「中学生」の俊次、それに、マンだけしかいなかった。
ギンは、マンを見ると、黄色い声でいった。
「あんたが、ごりょんさんな? 玉井さんが斬られたちなあ。気の毒なことが出来たもんじゃなあ」
マンは、そっと、ベッドの下に手をさしこんだ。柄を握りしめると、すらりと、刀を引き抜いた。
「ごりょんさん、あんた、ほんとに、心配じゃろ? あんたの気持、おれにはようわかるよ。おれの親父が、やっぱ、喧嘩で、こげな目に逢うたことがあるけん。……それで、どげな風な?」
容体を訊ねたのに、相手が答えようとしないので、ギンは、臆病そうな眼つきで、マンを見た。