Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
そういうお葉の眼に、一瞬、また、新しく、なにかの怪しい光が、狡猾に、ひらめいて、すぐ消えた。会心に似たほくそ笑みも、ちらと浮かんだ。
マンは錯乱し、心中の動揺とはげしくたたかいながら、ただ、お葉の顔を見つめていた。
(二十五年もの嘘……)
凝結する思いである。
お京の手紙が思いだされた。その一節にあった言葉――「あたしはおマンさんには負けたと思っていましたけれども、ひょっとしたら、勝っているところがあるのかも知れないと考えるようになりました」
(この彫青の秘密のことか知らん?)
マンは、口がきけなくなった。
「玉井のごりょんさん」呼びかけても、返事のないのはかまわずに、「でも、母はあなたに負けました。玉井さんの美しい白い左腕に、昇り龍を彫りはしましたけれども、肱鉄を食わされて逃げられました。母が精魂こめたその彫青さえ、龍の肢には、菊の花をつかませる始末です。その菊は、あなたを思いだしてのことと、母は後になって悟ったそうです。ごりょんさん、御安心下さい。玉井さんと母とは、なんの疚しい関係もありませんわ。その後も、若松まで、芸者になって追っかけて行きましたけれども、徹底的に振られました。