Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
喧嘩を売ったのは向こうです」
「向こうも、こっちもあるか。祭の日に、人騒がせをして不都合な。署まで来い」
「行きません」
「行かん?……おい」と、巡査に呼びかけ、自分も勝則の腕をつかみ、「こいつを、検束しろ」
帽子の顎紐をかけた黒衣の警官が、三人がかりで、勝則を引き立てて行った。胸中に憤りが渦巻いていたけれども、勝則は歯を食いしばって、おとなしく同行した。
顔見知りの署僚がおどろいて、すぐに、釈放してくれた。巡査部長は、最近、門司から転勤して来たばかりらしかった。
その夜、勝則は泥酔した。
喧嘩をふっかけて来たのが七区の方であることは、山笠の位置を見れば一目瞭然なので、十二区の方は、なんのお咎めもなかったけれども、気の鬱屈は避けがたい。これも同じくむしゃくしゃしている子分連中と、山笠をおさめてから、自宅で、憂さ晴らしの饗宴を張った。
いいようもない怒りと、悲しみと、みじめな気持とが、いつになく、勝則を酒に溺れさせた。早く酔いたくてたまらず、がぶ飲みをした。
「勝則、お前、そんなに飲んで、……」
マンが心配していたが、母の言葉も耳に入らなかった。
そして、前後不覚に、意識をうしなったのである。