Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はなとりゅう
花と龍
火野 葦平
Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans
鹿児島本線の下り列車に、小倉から、パン屋の浜田陸一が乗って来ていて、岩下から、女を受領した。
博多駅、下車。
画家の青柳喜兵衛が出迎えていた。青柳は、父の経営していた「隻流館」という、柔道の道場の裏二階に、夫婦で暮していた。そこの三畳の一室を、光丸の隠れ家に当てがった。……
「すると、その部屋に、今、光丸さんが居るわけじゃね?」
マンは、すこし呆れ顔でいった。
「ええ」
マンは、煙管を取りだして、キザミをつめた。火をつけ、胸を張るようにして、深々と、一服吸った。ほろ苦そうな顔で、
「光丸さんは、もう、妊娠何ヶ月かね?」
「六ヶ月くらいと思います」
「お母さんが、昔、お前の入っとるドン腹をかかえて、家出したり、うろうろしたり、したことがあったが、……」
突然、ガタッ、ピシャッ、と、すさまじい音を立てて、襖が開いた。
金五郎が、出て来た。
「馬鹿たれ」
その声とともに、勝則の左頬に鳴った、平手打ちのはげしい音が、深夜の空気に、しいんと、谺した。
金五郎は、つかつかと、仏壇の方へ歩いて行った。
牀の間と、くろがきの大黒柱を境にしてならんでいる仏壇の奥に、金色燦然たる阿弥陀如来が静まりかえって、これも黄金の蓮台のうえに、坐禅を組んでいる。