Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はなとりゅう

花と龍

火野 葦平

Lisez 花と龍 (はなとりゅう) de 火野 葦平 (ひのあしへい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 410 131 caractères · 824 écrans

Aozora Bunko

俥ひきは、ただ、蛭子神社の裏で、四五人の抜刀した遊人体の男たちから、

「この男を、チーハーの親分の家まで、つれて行け。行かんと、命がないぞ」

刀で、そうおどかされて、ふるえながら、運んで来たにすぎない。俥の蹴込みは、血の海になっていた。

「玉井さん、折り入って、御相談があって来たとですけんどなあ」

「いうて下さい」

「実はな」と、新之助が、声を落して、「金さん、お前、ドスを、仰山、集めちょったろうが? それを、勇さんが貸して貰いたいというとるんじゃ。いんや、譲って欲しい、ちゅうて、……」

「ありゃ、それは、惜しいことした。一本もないごと、……いんや、例の助広一本だけ残して、……原田雲井君にやってしもうたよ。ほんの二三日前たい」

「やった?」

「原田君の「若松新聞」が、つぶれかかっちょるというもんじゃけ。あの男は、新聞がなかったら、蟹が爪をもがれたようなもんじゃでなあ。おりゃ金は持たんし――刀でも売んなさい。……ちゅうて、みんな、寄附してしもうたよ」

「ふウン、……?」

新之助は、鼻の奥で返事をしたが、その眼には、疑いぶかげな色がちらついていた。

「新さん、ほんとのことですよ」