Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はないくとせ
花幾年
折口 信夫
Lisez 花幾年 (はないくとせ) de 折口 信夫 (おりくちしのぶ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 442 caractères · 5 écrans
やれ捲き脚絆をつけて居ないことの、もんぺいの柄がだて過ぎることの、そんな立ち入った干渉をして居た。私は叱られはしなかったが、そんな小言を通りすがりに耳にして、腸の煮え返る気がした。
「冥加知らずめ」がなりつけてやりたい気をやっと圧えつけた程だった。誰が一体こんな事を言わすのだ。今のように事毎に責任者を想像して、何万人の怨みを背負わせる様にはなって居なかったが、あまり道知らずに、野方図になって行く世間がくちおしくてならなかった。世間知らぬ山の町の人たちだけではなかった。都も鄙もおしなべて、朝でも晩でも、何の権力もない人間が、善良な者の安穏な生活を、こじてまわる時代だった。
まあこう言う風に、花の木の下で、次もないことで、旅人たちは、やまいづかされたものである。今思えばあんなに、花が見たかったのは、久しく生きては居まい、息のあるうちに、一度でも完全に眺めたことのない山の花を、心ゆくまで見ておこうという心が動いて、そうなったに違いない。
その前からも殆毎年と言ってよいほど、その五、六年というもの、春毎に山へ這入ったものである。今年こそ、咲きそろった花を、せめて中・上の千本に亘って見たいものだ。