Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
クーリーがしらのひょうじょう
苦力頭の表情
里村 欣三
Lisez 苦力頭の表情 (クーリーがしらのひょうじょう) de 里村 欣三 (さとむらきんぞう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 8 583 caractères · 18 écrans
どこまで藻掻いても同じことだ――
と、友達の一人は忠告した、俺もそうだと思った。――だがしかし俺にはその我慢がない。悲しい不幸な病である。俺はいつかこの病気で放浪のはてに野倒れるに違いない。
ふと、気がついてみると、女は固い木椅子に腰かけていた。言葉で云っても解らないので、俺が出て行くのを静かに待っていたのであろう。俺は考えた。多くもありもしない金だ。どのみち今日一晩に費い果して明日から路頭に迷うのも、また二三日さきで路頭に迷うのも同じ結果だ。同じ運命に立つなら、寧ろ一日も早く捨身になって始末をつける方が好い――と。
そこで俺は紙片に、時計の画をかいて、手真似で一昼夜とまって行くという意味を女に通じた。その意味が解ったのか、女は高い歓声をあげて俺に抱きついた。
女は俺の財布から七円とった。後では大洋で二円と少しばかりの小銭が残っているばかりであったが俺は鬱血を一時に切り開いた時のような晴々しさを覚えた。この北満の奥地で運命を試すことは如何にも痛快なことではないか――俺は窓のブラインドをはねあげた。と、緑の曠野は血のような落日を浴びていた。風の動く影もない、粛殺たる光景である。