Classiques japonais avec furigana
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そうし
荘子
岡本 かの子
Lisez 荘子 (そうし) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 12 362 caractères · 25 écrans
、第4水準2-93-69)魚の話であった。彼女はそれを折角生きたままで手許へ運んで貰っても、彼女が洛邑の桶師につくらせた方一丈の魚桶では一向その魚がその本性の飛躍をしないでしおしおと水につばさをしぼめて居るのが残念だというのである。さてこそ彼女は身ぶり手まねでその魚が東海の浪の上を飛ぶであろう形まで真似てひとつには彼女の心やりとし、人に訴えてかなわぬ願いの鬱憤を晴すのだった。
「海上に浪が立つ時、その魚は翼をのばして浪の上を一丁も二丁も飛ぶのですって」
彼女は幾度か目にそれを云ったあと、ころころと声を高欄の黄金細工にまで響かせて笑った。だがその笑いのあとの眼を荘子にとどめると彼女は真面目に支離遜に向いて云った。
「荘先生はお変りになりました。もと洛邑にお居での時は私のたわ言など、こんなに真面目に聞き入っては下さいませんでした。何か鋭いまぜ返しを仰るか、ほかのお方とお話をなさるかでした」
「まあ、そうむきにならなくとも宜い。先生は田舎へ退隠なされてからずっと渋くおなりなされたのです」
「そう仰ればもとはあんなにお美しかったお顔も鉛色におくすみなされて………して、その先生が何故わたくしなどをお招びになり馬鹿らしい所作にさもさも感に堪えたような御様子をなさいますのやら」