Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きくやしき
菊屋敷
山本 周五郎
Lisez 菊屋敷 (きくやしき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 620 caractères · 71 écrans
――そのお一人に申上げますが、いまの一首は金槐集にある名だかい歌です。いたずらにしても、金槐集などにある恋歌をひくとは、お智慧のないなされ方だと思います。こんどはもっと稀覯の書からおひろいあそばせ。……誰かそぶりでそれと知れる者はいないか、そう思って注意していたがまるでわからなかった。しかし辱しめられた怒りもそれでやや解け、これは古歌だとすぐにひきだせる自分の記憶力をもたしかめて、そのときはかなり得意だったのである。もちろん今ではそんなきおい立った気持はない。控えめにつつましくという戒しめも、自分で望んだほどは身についたと思える。この謙虚さに誤まりがなければ、女として学問の道にわけ入っても、お役にたつことができるのではないか。
若き日に夢み描いたような輝やかしさはないが、学問へ還れると思うことは、さすがに心おどる誘惑だった、志保はからだの内に新しいちからが動きだすように感じ、上気した眼をあげて秋空を見た。……そこへお萱の呼ぶこえが聞えた。塾の建物から出て来たところで、手に一通の封書を持っていた。
「いまあと片付けにまいりましたら、このようなお文が置いてございました」