Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きくやしき

菊屋敷

山本 周五郎

Lisez 菊屋敷 (きくやしき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 36 620 caractères · 71 écrans

Aozora Bunko

晋吾を長崎に遊学させ、二百石という出世をさせたのは、おそらくその気質が良人をひき立てたからに相違ない、そしてその望みのかなった今は、このように誇りかに活き活きとしている、しかし人間は世の転変からまぬがれることはできない、こういう生き方を押し進めていって、もしまた蹉跌するようなことがあったらどうするか、――環境の善し悪しに依って生きる気持まで左右されるようでは、良人の事業を大成させることはできないだろうに。……だがそれをいま注意したところで妹にはわかるまい、志保はそう思った、妹は妹なりに、自分の身を以てそれを知るほかはないであろう。

「まあ晋太郎さんは」と小松がはじめて気づいたように声をあげた、「……ずいぶんご質素な物を着ておいでなさるのね、着物もお袴も継ぎが当っているではありませんか、それにお袴はどうやらお祖父さまの物のようね」

「そう、父上のおかたみを仕立て直しました」志保はことも無げに云った、「……かなりお着古しになった筈だけれど、やはり昔の物は品がよいのですね、直せばまだ二年くらいは使えそうですよ」

「でもこれでは可哀そうですわ、幾ら山里にしても子供がこんな柄のお袴ではね」