Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

かつしかすなご

葛飾砂子

泉 鏡花

Lisez 葛飾砂子 (かつしかすなご) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 18 677 caractères · 37 écrans

Aozora Bunko

だもんですから、」ずっと、長火鉢の前を悠々と斜に過ぎ、帯の間へ手を突込むと小さな蝦蟇口を出して、ちゃらちゃらと箪笥の上に置いた。門口の方を透して、

「小僧さん、まあお上り、菊枝さん、きいちゃん。」と言って部屋の内をすと、ぼんぼん時計、花瓶の菊、置床の上の雑誌、貸本が二三冊、それから自分の身体が箪笥の前にあるばかり。

はじめて怪訝な顔をした。

「おや、きいちゃん。」

「居やあしねえや。」と弥吉は腹ン這になって、覗いている。

「弥吉どん。本当に居ないですか、菊ちゃん。」とお縫は箪笥に凭懸ったまま、少し身を引いて三寸ばかり開いている襖、寝間にしておく隣の長四畳のその襖に手を懸けたが、ここに見えなければいよいよ菊枝が居ないのに極るのだと思うから、気がさしたと覚しく、猶予って、腰を据えて、筋の緊って来る真顔は淋しく、お縫は大事を取る塩梅に密と押開けると、ただ中古の畳なり。

「あれ、」といいさまつかつかと入ったが、慌しく、小僧を呼んだ。

「おっ、」と答えて弥吉は突然飛込んで、

「どう、どう。」

「お待ちなさいよ、いえね、弥吉どん、お前来る途で逢違いはしないだろうね、履物はあるし、それにしちゃあ、」