Classiques japonais avec furigana
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がもううじさと
蒲生氏郷
幸田 露伴
Lisez 蒲生氏郷 (がもううじさと) de 幸田 露伴 (こうだろはん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 65 772 caractères · 128 écrans
名生の城は既に落されて烟が揚り、氏郷勢は皆城を後にして、政宗如何と観て居るのである。これを看て取った政宗は案に相違して、何様にも乗ろう潮が無い。仕方が無いから名生の左の野へ引取って、そこへ陣を取った。
氏郷は名生の城へ入って之に拠った。政宗が来ぬ間に城を落して終ったから、小田山筑前と同じようにはならなかった。氏郷が名生の城を攻めるに手間取って居たならば、名生の城で相図の火を挙げる、其時宮沢、岩手山、古川、松山四ヶ処の城々より一揆勢は繰出し、政宗と策応して氏郷勢を鏖殺し、氏郷武略拙くて一揆の手に斃れたとすれば、木村父子は元来論ずるにも足らず、其後一揆共を剛、柔、水、火の手段にあしらえば、奥州は次第に掌の大きい者の手へ転げ込むのであった。然し名生の城は気息も吐けぬ間に落されて終って、相図の火を挙げる暇なぞも無く、宮沢、岩手山等四ヶ処の城々の者共は、策応するも糸瓜も無く、却て氏郷の雄威に腰を抜かされて終った。
政宗は氏郷へ使を立てた。名生を攻められ候わばそれがしへも一方仰付けられたく候いしに、かくては京都への聞えも如何と残念に候、と云うのであった。氏郷の返辞はアッサリとして妙を極めたものであった。