Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

うすこうばい

薄紅梅

泉 鏡花

Lisez 薄紅梅 (うすこうばい) de 泉 鏡花 (いずみきょうか) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 61 133 caractères · 122 écrans

Aozora Bunko

」

この僧が碧牡丹の扉の蔭へかくれた時、朝詣の娘は、我がために燈明の新しい光を見守った。

われら、作者なかまの申合わせで、ここは……を入れる処であるが、これが、紅で印刷が出来ると面白い。もの言わず念願する、娘の唇の微に動くように見えるから。黒ゝゝでは、睫毛の顫える形にも見えない。見えても、ゝと短いようで悪いから、紙費だけれど、「    」白にする。

十六

時に、伏拝むのに合せた袖口の、雪に未開紅の風情だったのを、ひらりと一咲き咲かせて立って、ちょっとおくれ毛を直した顔を見ると、これは月村一雪、――中洲のお京であった。

実は――――

「……小説が上手に書けますように……」

どうも可訝しい、絵が上手になりますように、踊が、浄瑠璃が、裁縫が、だとよく解えるけれども、小説は、他に何とか祈念のしようがありそうに思われる。作者だってそう思う。人生の機微に針の尖で触れますように、真理を鋭刀で裂きますように、もう一息、世界の文豪を圧倒しますように……でないと、承知の出来ない方々が多いと思う。が、一雪のお京さんは確に前条のごとくに祈念したのである。精確な処は、傍に真白に立たせたまえる地蔵尊に、今からでも聞かるるが可い。