Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
きょこうのはる
虚構の春
Lisez 虚構の春 (きょこうのはる) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 54 586 caractères · 108 écrans
背中一ぱいに青い波がゆれて、まっかな薔薇の大輪を、鯖に似て喙の尖った細長い魚が、四匹、花びらにおのが胴体をこすりつけて遊んでいます。田舎の刺青師ゆえ、薔薇の花など手がけたことがない様で、薔薇の大輪、取るに足らぬ猿のお面そっくりで、一時は私も、部屋を薄暗くして寝て、大へんつまらなく思いましたが、仕合せのことには、私よほどの工夫をしなければ、わが背中見ること能わず、四季を通じて半袖のシャツを着るように心がけましたので、少しずつ忘れて、来年は三高文丙へ受験いたします。先生、私は、どうしたらいいでしょう。教えて呉れよ。おれは山田わかを好きです。きっと腕力家と存じます。私の親爺やおふくろは、時折、私を怒らせて、ぴしゃっと頬をなぐられます。けれども、親爺、おふくろ、どちらも弱いので、私に復讐など思いもよらぬことです。父は、現役の陸軍中佐でございますが、ちっともふとらず、おかしなことには、いつまで経っても五尺一寸です。痩せてゆくだけなのです。余ほどくやしいのでしょう。私の頭を撫でて泣きます。ひょっとしたら、私は、ひどく不仕合せの子なのかも知れぬ。私は平和主義者なので、きのうも十畳の部屋のまんなかに、一人あぐらをかいて坐って、あたりをきょろきょろ見まわしていましたが、部屋の隅がはっきりわかって、人間、けんかの弱いほど困る