Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ぐびじんそう
虞美人草
Lisez 虞美人草 (ぐびじんそう) de Natsume Sōseki (夏目 漱石) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 198 559 caractères · 401 écrans
「はあ、何とか云いましたか」
「まことに好い御縁だが、まだ御身分がきまって御出でないから残念だけれども……」
「身分がきまらないと云うのは外交官の試験に及第しないと云う意味ですかね」
「まあ、そうだろう」
「だろうはちっと驚ろいたな」
「いや、あの女の云う事は、非常に能弁な代りによく意味が通じないで困る。滔々と述べる事は述べるが、ついに要点が分らない。要するに不経済な女だ」
多少苦々しい気色に、煙管でとんと膝頭を敲いた父さんは、視線さえ椽側の方へ移した。最前植え易えた仏見笑が鮮な紅を春と夏の境に今ぞと誇っている。
「だけれども断ったんだか、断らないんだか分らないのは厄介ですね」
「厄介だよ。あの女にかかると今までも随分厄介な事がだいぶあった。猫撫声で長ったらしくって――私ゃ嫌だ」
「ハハハハそりゃ好いが――ついに談判は発展しずにしまったんですか」
「つまり先方の云うところでは、御前が外交官の試験に及第したらやってもいいと云うんだ」
「じゃ訳ない。この通り及第したんだから」
「ところがまだあるんだ。面倒な事が。まことにどうも」と云いながら父さんは、手の平を二つ内側へ揃えて眼の球をぐりぐり擦る。