Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はえおとこ
蠅男
海野 十三
Lisez 蠅男 (はえおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 118 129 caractères · 237 écrans
帆村はソッと腕時計を見た。話をはじめてから、まだ四十秒!
「オイ帆村君。君は美しい令嬢糸子さんと、俺の手紙とをたしかに受取ったろうネ」
「ええどっちとも、確かに」
「ではあのとおりだぞ。貴様はすぐにこの事件から手を引くんだ。俺を探偵したり、俺と張り合おうと思っても駄目だからよせ。糸子さんは美しい。そして貴様が約束を守れば、俺はけっして糸子さんに手をかけない。いいか分ったろうな」
「仰有ることはよく分りましたよ、蠅男さん。しかし貴下は人殺しの罪を犯したんですよ。早く自首をなさい。自首をなされば、僕は安心をしますがネ」
「自首? ハッハッハッ。誰が自首なんかするものか。――とにかく下手に手を出すと、きっと後悔しなければならないぞ」
「貴方も注意なさい。警察では、どうしても貴方をつかまえて絞首台へ送るんだといっていますよ」
「俺をつかまえる? ヘン、莫迦にするな。蠅男は絶対につかまらん。俺は警察の奴輩に一泡ふかせてやるつもりだ。そして俺をつかまえることを断念させてやるんだ」
「ほう、一泡ふかせるんですって。すると貴方はまだ人を殺すつもりなんですね」
「そうだ、見ていろ、今夜また素晴らしい殺人事件が起って、警察の者どもは腰をぬかすんだ。