Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はえおとこ

蠅男

海野 十三

Lisez 蠅男 (はえおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 118 129 caractères · 237 écrans

Aozora Bunko

カオルも山治も、蠅男らしい人物がこの家に出入していない旨を誓った。

警戒中の警官も、同じことを証言した。

お手伝いさんが一人と、派出婦が一人といるが、お手伝いさんも知らぬと答えた。このお手伝いさんは城の崎の在から来ている人で、先日まで近所の下宿で働いていた身許確実な女だと知れた。

派出婦は、生憎外出していた。これは身許もハッキリしていなかった。年齢の頃は二十三、四。名前は田鶴子といった。顔は丸顔だという。

「田鶴子――というんだネ」

この田鶴子なる派出婦は、一行が到着する直前、ちょっと薬屋に買物にゆくといって出ていったそうだが、それがなかなか帰って来なかった。そこで警官の一人を、その薬局へ派遣して調べさせることにした。

間もなくその警官が帰ってきて、

「近所の薬屋を四、五件調べてみましたんやけれど、どの家でも、そんな女子は来まへんという返事だす。けったいなことですなア」

帆村はそれを聞くと、ポンと膝を叩いた。

「呀ッ。わかりましたよ。その田鶴子という派出婦は、もう二度とこの家にかえってきませんよ」

「なぜだい」検事が聞いた。

「いや、その田鶴子という派出婦は、蠅男の情婦のお竜が化けこんでいたに違いありません。