Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
はえおとこ
蠅男
海野 十三
Lisez 蠅男 (はえおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 118 129 caractères · 237 écrans
の正体は案外楽に解けたであろう。
奇妙なる金具のギザギザ溝の痕!
そのとき室の入口に、なにか騒がしい諍いが始まった。
踏台の上にいた検事はヨロヨロとした腰付で入口を見たが、ひと目で事情を悟った。
「オイ帆村君。被害者の令嬢がこの惨劇を感づいて入りたがっているようだ。君ひとつ、いい具合に扱ってくれないか。むろんここへ近付いてもかまわないが、その辺よろしくネ」
帆村は検事の頼みによって、入口のところへ出ていった。警官が半狂乱の糸子を室内に入れまいとして骨を折っている。
帆村はそれをやんわりと受取って、彼女の自制を求めた。糸子はすこし気を取直したように見えたが、こんどは帆村の胸にすがりつき、
「――たった一人の親の大事だすやないか。私は心配やよって、さっきから入口の前をひとりで見張ってたくらいや。警官隊もとんとあきまへんわ。警戒の場所を離れたりして、だらしがおまへんわ。そんなことやさかい、私のたった一人の親が殺されてしもうたんやしい。もう何云うても、こうなったら取りかえしがつかへんけれど――そないにして置いて、私がお父つぁんのところへ行こうと思うたら、行かさん云やはるのは、なんがなんでもあんまりやおまへんか」