Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まちはふるさと

街はふるさと

坂口 安吾

Lisez 街はふるさと (まちはふるさと) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 193 435 caractères · 389 écrans

Aozora Bunko

しかし、キッピイの口からは、もうあれ以上きくことができないだろうと放二は思った。一筋縄ではいかないらしいが、とにかく、やってみるだけだ。

彼は、せつ子が自分に与えた忠告を、そっくり、せつ子に返しておくのが何よりだと思った。せつ子は何も知らない方がいいのだ。記代子の過去も、現在も。青木にも知らせない方がいいのだ。彼ひとり突きとめて、自分の胸に隠しておけばすむことだ。

三

放二は早版の夕刊新聞を買いこんで、電車にのった。一般の退社時刻には早すぎる時間であった。キッピイのところへ立ち寄って、思いきって訊いてみようかと思案したが、新宿の喫茶街の開店時刻には間があるし、キッピイの自宅へ行けば、行き違いになる時刻であった。

キッピイが五人目の名を言うことができないのは、なぜだろう? 人生の裏街では、どんなことでも有りうるのだ。どんな考えられないことでも、それが実在するときには、なんでもない顔をしているのだ。そして、全てが在りうるのである。

青木のほかにも記代子の恋人がいたかも知れぬ、ということも、放二にとっては、なんでもなく実在しうることであった。