Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
まちはふるさと
街はふるさと
Lisez 街はふるさと (まちはふるさと) de Sakaguchi Ango (坂口 安吾) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 193 435 caractères · 389 écrans
「勝手におッしゃい。あなたは、もう、京都へお帰りなさるといいわ」
「左様。記代子のことで滞在がのびてしまったが、明日の特急にでも、帰りたいものですよ」
せつ子は笑った。
「あとは私が一存で致します」
「何をなさるつもりですね?」
「何ッて、相手はヨタモノですもの。記代子さんの身にシアワセのはずはありません」
「その考えは軽率すぎるようだ。世渡りと男女のことは別問題ですよ。体面のために古い恋女房を離婚して、新しい恋愛を実現した代議士もあるしね。女房を大事にするヨタモノがいてもフシギではない。男女のことは、誰にも分りゃしません。銘々に独特の型があるものです」
「いいえ、世間体を怖れないヨタモノは、女房への誠意もありません。世間体を怖れない男には、それに相応する女がいて、女房になるものです。記代子さんはそれに相応した女ではありません」
「なに、結構、間に合う場合が多いものさ」
せつ子はふきだしたが、こう結論した。
「記代子さんのことは、私が一切ひきうけます。あなたは京都へ、ひッこんでらッしゃい」
三
せつ子は街のヨタモノに善意があるとは思わなかった。虫けらのようなものである。