Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

はだかぎ

裸木

豊島 与志雄

Lisez 裸木 (はだかぎ) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 16 049 caractères · 33 écrans

Aozora Bunko

どこをどうという理由もないが、武田はまだ食事をしていないに違いないという感じが、しきりにするのだった。

「ほんとかい。」

「ああほんとだ。」

武田は頑として冷い顔をしていた。

佐野は食事を続け、武田はビールを飲んだ。

「行こう行こうと思ってて、つい行きそびれちゃってね……。」

「いやお互様だよ。……君んとこは皆丈夫かい。」

「ああ丈夫だ。」

「二人とも……。」

「二人とも、……うむ、丈夫にしてるよ。」

敏子の顔が、ちらと佐野の頭に映った。と同時に、擽ったいような変な気持になった。

「君も……もう落付いたかい。」

「落付いたと云やあ、落付きすぎたくらいだが……。」

「そりゃあいい。」そして佐野はじっと武田の顔を眺めた。「細君に死なれるってことは、実際経験してみなけりゃあ分らない、とそう僕は考えて、其後行きそびれちゃったが……。」

「いや、その方が僕は有難かった。なまじい変なことを云って慰められるよりも、そっと触れないでおかれた方が、どれほどいいか分らない。」

「ふむ、そんなものかなあ。」

「どうして……。」

「どうしてってことはないが……一体どんな気持だい。随分困ったろう。」