Classiques japonais avec furigana
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せいようだことろっかくだこ
西洋だこと六角だこ
小川 未明
Lisez 西洋だこと六角だこ (せいようだことろっかくだこ) de 小川 未明 (おがわみめい) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 2 047 caractères · 5 écrans
年郎くんは、自分の造った西洋だこを持って、原っぱへ上げにいきました。
原っぱには、木がなかったから、日がよく当たって、そのうえ、邪魔になるものもないので、すこしの風でもたこはよく上がりました。
きよ子さんに、たこを持っていてもらって、年郎くんは、
「いいよ。」と、あちらから合図をして、放してもらうのです。風があると、たこはおもしろいように、ぐんぐんと空へ上がるのでした。広い原っぱには、おおぜいの子供たちがきて同じように、いろいろの絵だこや、字だこを上げていました。
「僕のが、一番だこだよ。」と、威張っているものもあれば、それに負けまいと思って、糸をどんどん繰り出しているものもありました。
年郎くんは、どうも自分の造った西洋だこが、調子が悪かったのです。尾を長く長くしなければ、すぐにくるくるまわって落ちてしまうし、あまり尾を長くすると、重くて、なかなか上へはあがらないのでした。
「だめよ、年郎さん、こんなに尾を長くしては。」と、とうとうきよ子さんは、しびれを切らして、いいました。
年郎くんは、うらめしそうに空を仰いで、ほかのたこがよく上がっているのをぼんやりとながめたのです。