Classiques japonais avec furigana
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せいようのはまやき
西洋の浜焼
中谷 宇吉郎
Lisez 西洋の浜焼 (せいようのはまやき) de 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 4 797 caractères · 10 écrans
その中に大きい丸太をいっぱい放り込んで、盛んな焚火をする。
やがて石塊も土もすっかり焼け、おき火がこの四角の場所いっぱいに出来る。頃合を見計らって、燃え残りの丸太をとりのけ、このおき火の上いっぱいに、生の海藻を敷くのである。
あらめふうな褐色の海藻で、磯の手近なところにたくさん生えている。ごく平凡な海藻である。もちろんおき火の上に海藻をのせるのであるから、もうもうたる湯気が上がる。その上にどんどん海藻を重ねて、厚さ二寸近くまでにする。この海藻のむしろの上に、貝と蝦と野菜類とを載せて、上からすっかりテント用のキャンバスでおおう。そしてしばらく待っていると、貝はすぐ蒸せるので、それを先きに取り出す。キャンバスをあけると、湯気が白々と立って、貝はもう蒸されている。
この料理をするのは、特別の店で、男衆の気風にも、魚河岸の連中みたようなところがある。たいへん威勢がよくて、銭湯の桶そっくりのプラスチックの鉢に、たくさんクラムをつかみ入れ、それを一人一人に渡してくれる。食卓も、野外に備えつけられた粗末な白木の長机である。
卓上には、液状バターを入れた小さなコップが、お客の数だけならんでいる。