Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ひょうしゃくかんにんき

評釈勘忍記

山本 周五郎

Lisez 評釈勘忍記 (ひょうしゃくかんにんき) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 17 889 caractères · 36 écrans

Aozora Bunko

なにしろ千人力である、城中で聞えよがしな蔭口を耳にしても、通りすがりに態と突当られても、牛の革で出来た袋はもうびくともしない、役所での彼の席は段だん隅のほうへ押詰められ、小頭たちがまん中へのさばり出てきた、いいじゃないか、席が逆になったって天変地異が起こる訳もなかろう、富田弥六は立派な顎だし、有賀子之八は隅になんぞいられる躯じゃない、「人間は勘弁と折り合が大切だ、そこで初めて世の中が泰平無事におさまるんだ」――いかにも、泰平無事ほど結構なものはない、人類永遠の理想は恒に自由と平和であるから、然しこれほど求めて得難く、求め得て永続きのしないものはない、筆者は永遠の平和を信じない如く革袋の正札も信じないだろう。なぜなら「正札」はいつでも付替えられる仕掛けになっている物だからである。果して、革袋の正札の剥げる日がやって来た、付替えではないさっぱりと※(「てへん+毟」、第4水準2-78-12)り取られる日が――。

残暑の返ったような暑い日のことだった。城から家へ帰って来ると、千蔵の居間に家僕の秀六がごろ寝をしていた。肱枕で長ながと寝そべって、好い心持そうに鼾までかいて眠りこけていた。