Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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まめせんすいていのゆくえ

豆潜水艇の行方

海野 十三

Lisez 豆潜水艇の行方 (まめせんすいていのゆくえ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 20 245 caractères · 41 écrans

Aozora Bunko

うきあがらないようにしたのです。しかしそのとき、右舷のタンクはひらいたが、左舷のメインタンクがひらかなかったので、左舷タンクには水が入ってきませんでした。そこで、艇はひどくかたむいていたのです。

エンジンは、しきりにまわっています。

「防毒面はもうしばらくがまんしてかぶっているのだよ。今、艇内の毒ガスをおいだすと、そばにいる例の怪しい船にしれるからね」

青木さんが、ふと気がついたようすで、いいました。

「いつまでも、がまんできますよ」

「しかし、あのときは、あぶなかったねえ。悪い奴が、毒ガス弾をなげこんだとき、あわてないで、すぐ用意の防毒面をかぶったからよかったが、うっかりしていれば、今ごろは冷たくなって死んでいるよ」

「それよりも、ぼくは、青木さんが、艇内に防毒面をそなえておいた、その用意のよいのに、かんしんするなあ」

「そんなことは、べつにかんしんすることはないさ。コレラのはやる土地へいくには、かならず、水を水筒に入れてもっていくのと同じことだ。これからは、防毒面なしでは、外があるけないよ」

忘れもの

豆潜水艇のかたむきは、すっかりなおりました。艇は今、海のそこから五メートルほど上に、うきあがっています。