Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
うしすてばうますてば
賤民とは何か
喜田 貞吉
Lisez 賤民とは何か (うしすてばうますてば) de 喜田 貞吉 (きたさだきち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 116 870 caractères · 229 écrans
「あれは何事言ふぞ」と云へば、声引きつくろひて、「仏の御弟子に候へば、仏の撤上物給べと申すを、此御坊たちの惜み給ふ」と云ふ。花やかに優びかなり。かゝるものは打ち屈んじたるこそ哀なれ。うたても花やかなる哉とて、「異物は喰はで、仏の御撤下物をのみ喰ふが、いと貴き事かな」と云ふ気色を見て、「何どか異物も食べざらん、それが候はねばこそ取り申し侍れ」と云へば、菓物、広き餅などを物に取り入れて取らせたるに、むげに中善くなりて、万の事を語る。若き人々出で来て、「男やある、何処にか住む」など、口々に問ふに、をかしき事、添へごとなどすれば、「歌は歌ふや、舞ひなどするか」と問ひもはてぬに、「夜は誰と寝ん、常陸の介と寝ん、寝たる肌もよし、(これが末いと多かり、又)男山の峯の紅葉は、さぞ名に立つ/\」と、頭を転がし振る。いみじく憎くければ、笑ひ憎みて「往ね/\」といふもをかし。
尼法師が仏供の撤下物を所望し、卑猥なる歌を歌い、身振りおかしく打ち躍るは、目に見えるようではないか。各種の遊芸人が多くかかる濫僧から出て来た次第は、以て想像するに足るであろう。かくて田楽法師や猿楽法師など、いずれもこの落伍者なる濫僧に端を発し、はては後世俳優を呼ぶに、河原乞食の称を以てするにも至ったのである。