Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかいかしゃ

赤い貨車

宮本 百合子

Lisez 赤い貨車 (あかいかしゃ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 168 caractères · 71 écrans

Aozora Bunko

戸から燈火が洩れている。ナースチャは、そっとたたいた。

「お入り」

リザ・セミョンノヴナは、まだ着物もぬがず、新聞から切抜をしていた。

「リザ・セミョンノヴナ、ごめんなさい、邪魔して。――わたし、物干場へ行かなけりゃならないんです」

ナースチャは云った。

「でも……こわいんです」

「なぜさ」

「一番てっぺんなんですもの、それに、もう夜で、暗くて」

「アンナ・リヴォーヴナにそうお云い」

「神よ! わたしぶたれます」

リザ・セミョンノヴナは急に両足で立った。

「さ、早く、早く!」

「ああ、ありがたい! リザ・セミョンノヴナ、あなたは本当に」

「いいから鍵とっといで、早く!」

ナースチャがさきに立って階段をのぼって行った。足音が、夜のコンクリートの壁に反響した。小さい夜間電燈が各階の踊場についているだけであった。

「ごらんなさい、リザ・セミョンノヴナ、こわいでしょう、わたし、この間、あっちの建物の翼へ泥棒が入ったって聞いているから、一人じゃ来られないんです」

夜じゅう、借室の下の入口の戸が開いているのは事実であった。木戸口は十二時にしまった。

リザ・セミョンノヴナは、

「なんでもない」