Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

あかひげしんりょうたん

赤ひげ診療譚

山本 周五郎

Lisez 赤ひげ診療譚 (あかひげしんりょうたん) de 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 23 548 caractères · 47 écrans

Aozora Bunko

戸板が担ぎこまれたので、たちまち人が集まって来た。去定は登を促して、勝手口をあけ、角三を移そうとした。すると、集まっている長屋の人たちを押しのけて、二人男が前へ出て来た。――一人は三十がらみで、鳶の者といったふうにみえるが、他の一人はずっと若く、まだ二十二三であろう、唐桟柄の素袷に三尺を低くしめ、素足に麻裏をはいていた。色が白く、眉が濃く、痩せがたですっきりした躯つきだが、一種の気分、――それはちょうど、賢い犬ならすぐに咆えかかるだろうと思われるような、きみの悪い気分が、躯ぜんたいから発しているように思えた。

「それは角三ですね」と年嵩の男のほうが云った、「けがをしているようだが、ちょっとみせてもらいますよ」

「見てどうする」と去定が訊いた。

「ゆうべまちがいがありましてね」とその男は云った、「この長屋の家主の旦那を、殺そうとしたやつがあったんで、その下手人を捜しているところなんです」

「おまえはなんだ、町方の者か」

「いえ、私は高田屋さんの出入りで、伊蔵てえ者です」

「そういう下手人を捜すのは役人の仕事だろう」と去定が云った、「それともその高田屋では、十手でも預かっているのか」