Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

ja-reading.com

Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

せきがいせんおとこ

赤外線男

海野 十三

Lisez 赤外線男 (せきがいせんおとこ) de 海野 十三 (うんのじゅうざ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 38 889 caractères · 78 écrans

Aozora Bunko

深山理学士は独り者の気楽さで、いつもこの研究室に寝泊りしていた。

「アラ先生、まあ面白いことを発見しましたわ」ネジ廻しを握って、器械のパネルに木ネジをねじこんでいたダリアが、頓狂な声を張りあげた。

「どうしたんだい」深山学士は増幅器の向うから顔を出した。

「とても面白いですわ。先生のお顔を右の眼で見たときと左の眼で見たときと、先生のお顔の色が違うんですわ」

「変なことを云い出したネ」学士は自分の顔色のことを云われたので鳥渡いやな顔をした。

「右の眼で見たときよりも、左の眼で見たときの方が、先生のお顔が青っぽく見えますのよ」

「なアーんだ、君。色盲じゃないのか。ちょっとこっちへ来て、これを見給え」

学士はダリアを引っぱって、色盲検査図の前につれて来た。それは七色の水珠が、円形に寄りあっているのだが、色の配列具合によって、普通の視力をもっているものには「1」という数字が見える場合にも、色盲には「4」と見えたりするという簡単な検査図だった。ダリアの眼を、片っぽずつ閉じさせて、沢山ある検査図を色々とめくって調べてみた。しかし結果はどういうことになったかというのに、ダリアは色盲ではないということが判明したのだった。