Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ろじょう

路上

芥川 竜之介

Lisez 路上 (ろじょう) de Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 43 539 caractères · 87 écrans

Aozora Bunko

」

「大井だって、停車場へ来ないとは限らないさ。」

「いや、何でも女づれらしかったから。」

そこへスウプが来た。二人はそれぎり大井を閑却して、嵐山の桜はまだ早かろうの、瀬戸内の汽船は面白かろうのと、春めいた旅の話へ乗り換えてしまった。するとその内に、野村が皿の変るのを待ちながら、急に思い出したと云う調子で、

「今初子さんの所へ例の件を電話でそう云って置いた。」

「じゃ今日は誰も送りに来ないか。」

「来るものか。何故?」

何故と尋かれると、俊助も返事に窮するよりほかはなかった。

「栗原へは今朝手紙を出すまで、国へ帰るとも何とも云っちゃなかったんだから――その手紙も電話で聞くと、もう少しさっき届いたばかりだそうだ。」

野村はまるで送りに来ない初子のために、弁解の労を執るような口調だった。

「そうか。道理で今日辰子さんに遇ったが何ともそう云う話は聞かなかった。」

「辰子さんに遇った? いつ?」

「午すぎに電車の中で。」

俊助はこう答えながら、さっき下宿で辰子の話が出たにも関らず、何故今までこんな事を黙っていたのだろうと考えた。が、それは彼自身にも偶然か故意か、判断がつけられなかった。