Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おどるちへいせん

踊る地平線(上)

谷 譲次

Lisez 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) de 谷 譲次 (たにじょうじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 168 926 caractères · 332 écrans

Aozora Bunko

、それは一階に住んでいるこの家の人々のうちの誰かに極限されるということになる。そして、それは、前にも言ったとおり主人夫婦とレムだけなのだ。

『レムね。』

『レムにきまってる――あいつ、恐ろしく調子に乗る質の子供だから、黙っておくとこれからも何を仕出すか知れやしない。とにかく、この靴の水を棄てて、それからミセスを呼んで一つ皮肉に注意してやろう。それも、何もレム公が水をつぐ現場を見たわけじゃあないんだから、こっちだってあんまり強くも言えないしね。』

『あら、ミセスを呼ぶんなら、水を暫らくそのままにしといて見せてやったほうが宜かなくって?』

そこで私は、厳然と威儀をととのえて、その、水入りの丼みたいな靴のかたわらに立ち、彼女は勇躍しておかみさんを呼びに行った。おかみさんはすぐ来た。が、一眼私の足もとの靴を見るが早いか、彼女は「またか!」というように悲しそうな声を揚げて顔を覆った。そして、つづけさまに「何も言ってくれるな――なにもおっしゃらないで下さい!」と繰返すばかりで、私に何ら発言の機会をあたえず、私と彼女が先手を打たれてぽかんとしているうちに、おかみさんはひとり委細承知のていで水のはいった靴を捧げ、倉皇として逃げるように引き取って行った。