Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

おどるちへいせん

踊る地平線(上)

谷 譲次

Lisez 踊る地平線(上) (おどるちへいせん) de 谷 譲次 (たにじょうじ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 168 926 caractères · 332 écrans

Aozora Bunko

ぞろぞろ降りる。夜番が横手の戸をあける。親分の先頭でMAIを含み、跫音を窃取して上って来たのが、三階のこのマアセルの部屋の隣室。マアセルの室内の壁紙に黒いぽちぽちの模様があって、その点々に、眼に見えないほどの小さな穴が開いている。そこへ外側から一つずつ覗き眼鏡みたいなものが取りつけてあるから、マアセルの有する全部は各人の鼻っ先だ。

親分は廊下に立って待っているんだが、出発に際しての彼の心配は全然杞憂に帰して、隊員は、しわぶきどころか呼吸を凝らしている。鬚と奥さんを持つ紳士にとって、女の生活なんてとっくに卒業して飽きあきしてるはずなんだが、度々いうとおり相手が「モナコの岸」の女王なのと、その、誰も見てるものがないという確信で、着物と一しょにすべての気取りを除去したあとの赤裸々さと、また別の興趣が期待出来るとみえて、こうしてみんなじっと覗きながら、固唾を飲んで待ち構えた。ところへ――前に言ったように、「モナコの岸」から美女マルセルが帰って来て、竹の子みたいに一枚々々着衣を脱して、そうして、そうして、ええと――どこで話が後退したんだったけな?

――そうだ、マアセルは今や寝台に腰かけてするすると靴をぬいでいる――。