Classiques japonais avec furigana
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れんかんき
連環記
幸田 露伴
Lisez 連環記 (れんかんき) de 幸田 露伴 (こうだろはん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 49 281 caractères · 95 écrans
保胤の師の菅原文時は、これも亦一通りの人では無かった。当時の文人の源英明にせよ、源為憲にせよ、今猶其文は本朝文粋にのこり、其才は後人に艶称さるる人々も、皆文時に請いて其文章詞賦の斧正を受けたということである。ある時御内宴が催されて、詞臣等をして、宮鶯囀二暁光一いう題を以て詩を賦せしめられた。天皇も文雅の道にいたく御心を寄せられたこととて、
露は濃やかにして 緩く語る 園花の底、
月は落ちて 高く歌ふ 御柳の陰。
という句を得たまいて、ひそかに御懐に協いたるよう思したまいたる時、文時もまた句を得て、
西の楼 月 落ちたり 花の間の曲、
中殿 灯 残えんとす 竹の裏の声。
と、つらねた。天皇聞しめして、我こそ此題は作りぬきたりと思いしに、文時が作れるも又すぐれたりと思召して、文時を近々と召して、いずれか宜しきや、と仰せられた。文時は、御製いみじく、下七字は文時が詩にも優れて候、と申した。これは憚りて申すならんと、ふたたび押返し御尋ねになった。文時是非なく、実には御製と臣が詩と同じほどにも候か、と申した。猶も憚りて申すことと思召して、まこと然らば誓言を立つべしと、深く詩を好ませたもう余りに逼って御尋ねあると、文時ここに至って誓言は申上げず、まことには文時が詩は一段と上に居り候、と申して逃げ出してしまったので、御笑いになっ