Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
どうひょう
道標
豊島 与志雄
Lisez 道標 (どうひょう) de 豊島 与志雄 (とよしまよしお) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 9 402 caractères · 19 écrans
俺の窺知し得ない心理だ。――あの眼鏡の枠縁の光りと、眼眸の光りと、二重の光りが、如何に深く俺の心臓に喰い入ってくることか。俺は泣きたい。
それらの思いを、木原は照子に語りたく、而も言葉は見付からず、ただ黙々として歩きました。
やがて、電車で、超満員の人込みの中に、二人肩を並べて立ってることに、木原は安心と喜びとを感じました。全くの他人の中に、身動きも出来ないほど押し込められてることは、確実な拠り所を持ってるのと同じに感ぜられました。そしてその電車から降りて、広い空間に放たれると、いろいろな不安が湧いてきました。
電話が故障で通じなかったとしても、三浦さんがわざわざ照子を会社まで使によこしたのには、何か理由があったに違いありません。二人でよく話し合い肚をきめて来るようにとの、謎だったのかも知れません。正月のはじめ、屠蘇の機嫌の上とはいえ、照子の父親が、照子ももう二十五歳になったのだから今年中には断然結婚させると、家人たちの前で言ったということを、木原も聞いていました。そしてあの父親のことだから、それは必ず実行するに違いありませんでしたし、既に実行にとりかかってるかも知れませんでした。