Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

きんぎょりょうらん

金魚撩乱

岡本 かの子

Lisez 金魚撩乱 (きんぎょりょうらん) de 岡本 かの子 (おかもとかのこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 33 999 caractères · 67 écrans

Aozora Bunko

地方の人が多かった。それに較べられるためか、復一は際だった駿敏で、目端の利く青年に見えた。専修科目が家畜魚類の金魚なのと、そういう都会人的の感覚のよさを間違って取って、同学生たちは復一を芸術家だとか、詩人だとか、天才だとか云って別格にあしらった。復一自身に取っては自分に一ばん欠乏もし、また軽蔑もしている、そういうタイトルを得たことに、妙なちぐはぐな気持がした。

担任の主任教授は、復一を調法にして世間的関係の交渉には多く彼を差向けた。彼は幾つかのこの湖畔の水産に関係ある家に試験所の用事で出入りをしているうち、その家々で二三人の年頃の娘とも知合いになった。都会の空気に憧憬れる彼女等はスマートな都会青年の代表のように復一に魅着の眼を向けた。それは極めて実感的な刺戟を彼に与えた。同じような意味で彼は市中の酒場の女たちからも普通の客以上の待遇を受けた。

しかし、東京を離れて来て、復一が一ばん心で見直したというより、より以上の絆を感じて驚いたのは、真佐子であった。

真佐子の無性格――彼女はただ美しい胡蝶のように咲いて行く取り止めもない女、充ち溢れる魅力はある、しかし、それは単に生理的のものでしかあり得ない。