Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
くぎぬきとうきちとりものおぼえがき
釘抜藤吉捕物覚書
林 不忘
Lisez 釘抜藤吉捕物覚書 (くぎぬきとうきちとりものおぼえがき) de 林 不忘 (はやしふぼう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 10 085 caractères · 21 écrans
捕吏の中には三吉始め富五郎の顔を見知った者も多かったから、紛れもなくお探ね者の卍の遺骸とは皆が一眼で看て取ったものの、残念ながら天命とあっては致し方がない。いろいろと身体を調べたがたしかに死んでいる。いくら生前が兇状持ちでも仏を罪するわけには行かない。それに夜明けにも間がないので、富五郎の屍体はひとまずそのまま女房へ預けておき、朝、係役人を案内して表向き首実検に供えた後、今日の内にも小塚原あたりに打捨になり、江戸お構いの女房の拾いでも遅くも夕方までには隠亡小屋の煙りになろうという手筈――だったのが、それがどうだ!
「ささ、ここだて親分。」常吉は一人ではしゃいで、「これで鳧がつきゃあ、三尺高え木の空がお繩知らずに眼え瞑ったんだからお天道様あねえも同然。ところがそれ、古いやつだがよくしたもんで、そうは問屋じゃ卸さねえ。」
今朝、旦那衆の伴をして改めて富五郎の死顔を見届けに出向いた影法師三吉は、昨夜の家が藻脱けの空、がらんどう、入れておいた早桶ぐるみ死人も女房も影を消しているのに、二度びっくり蒸返しを味わった。住人は素より何一つ遺っていず、綺麗に掃除してあったとのこと。