Classiques japonais avec furigana
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ぶくぶくながながひのめこぞう
鈴木三重吉童話集
鈴木 三重吉
Lisez 鈴木三重吉童話集 (ぶくぶくながながひのめこぞう) de 鈴木 三重吉 (すずきみえきち) en japonais avec furigana. JLPT N3. Touchez un mot pour le sens.
N3 · intermédiaire · kanji et kana modernes · 58 287 caractères · 119 écrans
中の犬たちはおおよろこびでとび出して、八方へにげていきました。肉屋の二ひきの犬は肉屋の足もとへとんで来て、くんくん言ってよろこびました。
こんなさわぎがあってから、二、三年の後です。ふたりは、やはり毎日一しょに出て来ましたが、そのうちに、もと病犬だった方は、だんだんに皮ふのつやがなくなり、のちには、あばら骨がかぞえられるほどやせて来て、食べものもろくに食べなくなり、店先へ出て来ても、ただ一日じゅう、しき石の上にごろりとなったきりで、ときには、何時間となく、こんこんと眠りつづけています。目も急にかすんで来たようです。肉屋はくびをかしげて考えました。
夕方になると、その犬は、もうひとりの犬について、よちよちと寝どころへかえっていきます。ところが或とき、犬は一ぴきだけ来て、そのやせた犬は一日すがたを見せない日がありました。出て来た方は、夕方になると、もらった肉のきれを食べないでくわえてかえりました。
「ふふん、とうとうまた寝ついてしまったな。」と言い言い、肉屋は、あとからついていって見ました。犬の寝場所は、もとのところは、家でもたちつまっておいたてられたと見えて、先とはちがった場末の、きたない空地にうつっていました。