Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぎんさんじゅうまい

銀三十枚

国枝 史郎

Lisez 銀三十枚 (ぎんさんじゅうまい) de 国枝 史郎 (くにえだしろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 35 863 caractères · 73 écrans

Aozora Bunko

イスカリオテのユダを残し、後を郵送してよこしたことは、我等をして首肯せしめ微笑せしめた。安心せよ。危害を加えず」

「ついに彼女は郵送したと見える。イスカリオテのユダの付いた、一枚の貨幣を送らなかったのは、以前売ったからに相違ない」

とにかく私はホッとした。

「だが彼女は貧乏になった。もうあの家には住めないかもしれない」

ある日私はこっそりと、彼女の家の方へ行って見た。家には貸家札が張ってあった。

「予想通りだ」と私は云った。

「流浪の旅へでも出たのだろう」

私は安心と寂しさを感じた。彼女とは永遠に逢えないだろう。こう思われたからであった。

間もなく春が訪れて来た。

やがて晩春初夏となった。

彼女に目つかる心配はなかった。自由に散歩をすることが出来た。事の過ぎ去った後において、その事のあった遺跡を尋ね、思い出に耽るということは、作家には好もしいことであった。で私は公園へ行き、首を釣りかけた木へ触れたり、佐伯氏と逢ったロハ台に、腰を掛けて考えたりした。

菖蒲の花の咲く季節、苺が八百屋へ出る季節、この季節を私は愛する。

だんだん私は健康になった。

ある日久しぶりでK博士を訊ねた。