Classiques japonais avec furigana
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さこく
鎖国
和辻 哲郎
Lisez 鎖国 (さこく) de 和辻 哲郎 (わつじてつろう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 443 306 caractères · 875 écrans
市役所も構成された。附近の土地や土民は、市民の間に配分された。これがインカ帝国に於ける最初の植民地サン・ミゲルなのである。
インカの国情もピサロに明かになった。最近の内乱に於て勝利者となった新しいインカが南方十日乃至十二日程のカハマルカに陣していることも確められた。ピサロは少しでも援軍がくればと心待ちにして数週間延ばしていたが、遅延は士気を沮喪せしめる怖れがあるので、遂に二百に足らぬ軍勢を率いて、一五三二年九月二十四日、サン・ミゲルの門を出で、インカ王の陣営に向って行動を起した。この時のピサロの心境は好くは解らないが、恐らくスペイン王の平和な使節としてインカに謁見を申込み、その敵意や警戒の念を取り除こうとしたのであろう。あとは臨機応変で行けるからである。
ピサロの隊は美しいペルーの山河の中を行軍した。到る処で土民は款待してくれた。それがスペイン人側の温良な態度に起因すること、またかくの如く土民の好感を得るか否かが冒険の成否を決するのであることを、彼らは十分に心得ていたのである。かくして五日目になるとピサロは隊を停めて精密な査閲にとりかかった。隊員は百七十七名、その内六十七名が騎兵、三名が銃兵であったが、中にこの冒険を喜ばぬ者もあった。