Classiques japonais avec furigana
ja-reading.com
Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
ざっきょかぞく
雑居家族
壺井 栄
Lisez 雑居家族 (ざっきょかぞく) de 壺井 栄 (つぼいさかえ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 140 106 caractères · 283 écrans
「浜ちゃんのこと、冬太郎には当分いわんとおき。」
とんとんとんとはしご段をおりてくる足音を聞くと、安江はいそいで御不浄へはいった。今度は冬太郎が、こしょこしょっと音枝にささやく。
「おふくろのごきげん、引きうけたよ。帰りに花屋へでもつれてって、タイガーでアイス・クリームぐらい買わせるよ。」
その両方にうなずいて、音枝はひとり留守番になった。やはり浜子のことは心を去る瞬間もなかったが、思いわずらってみても、どうにもならなかった。どうせ浜子のことだ、あすあたり、けろりとして帰ってくるだろうとでも考えないとたすからなかった。ふたりをおくり出すと、かるいいびきをかいている夏樹のそばで、つづけて音枝はそい寝をした。ねながら音枝の胸を去来するのはやはり浜子のことである。たった今あきらめたばかりなのに、どうしてこう、ついて離れないのか。――しかし音枝もいつのまにかうとうとしていたらしい。
「だれも、いないのかね。」
玄関に文吉の声を聞くと、思わずはね起きはしたものの、いつものような顔になかなかなれなかった。食卓に向いあってビールをつぎながらも、むっつりしていると、文吉は、